4月16日、大阪駅に隣接する大阪グランフラントうめきた広場で開催されるIBSA ブラインドサッカー女子アジア選手権 2026 in うめきた二日目は日本対インドが行われ5対1で日本が勝利し2連勝となった。これにより3チーム総当たりでの順位で1位となることが確定、17日に開催されるインド対オーストラリア戦の勝者と18日に世界選手権の切符をかけて戦うことになる。
インドとは公式戦では2勝1分(1PK勝ち)、毎年2月に開催されるノーマライゼーションカップ(ノマ杯)では過去2度対戦してともに勝ちを収めている。今回来日したチームのうち、25年ノマ杯に参加し、去年のインドコチで開催された世界選手権に参加した選手で今回参加するは、キャプテンのRawat Shefali(31)とKumari Sheetal(3)の2名のみ。コーチのスニル氏が「新しいチーム」というのも頷ける。直前に二週間のキャンプを張って来日した。

今日は全員で気勢をあげる日本代表

半分以上が今回初めての大会となるインド
インドはその前述の二人が前線で攻撃と守備を担当し、残り二人が自陣で右左にポジションをとって守備に専念する2-2のボックスフォーメーション。対する日本は、GKが藤田智陽(15)、フィクソに中山杏珠(2)、左に若杉遥(14)、右の後ろ目に島谷花菜(13)、右の前に竹内真子(3)の1-1-2の変形というべきか。島谷本人に意図を聞くと男子代表の川村のようにパスを配給というよりは「相手を前にみてプレー」することが主眼のフォーメーションだという。彼女が抜けると通常の1-2-1になるシーンが散見された。この島谷が開始2分、右サイドを駆け上がってカットインから右足でファーサイドポストの根元にあたってゴールイン。1-0と早々リードをする。

第1戦から修正して、より広い角度でゴールを狙えるところからシュートを決めた島谷(13)
前日の薄い角度からのシュートを外した反省を活かしたゴールだと島谷は振り返る。続いて5分も右サイドからのカットイン後にファーサイドに流し込み2点目。更に10分には竹内が公式戦としては23年世界選手権以来のゴールを決めて3-0とする。

トライアスロンの成果か、走力と力強さが加わった竹内のゴール
その後メンバーを入れ替えて残り2分を切ったところで西山乃彩(9)のキーパーエリアから離れながら反転してファーサイドに右足で決めるという非常に難易度の高いシュートを決めて4-0とし、第1ピリオドを終える。

代表公式戦デビューの沢田由美子(11)も果敢にシュートまで持っていっていた
第2ピリオド、GKに大作眞智子(1)、フィクソは変わらず中山、左に若杉、右に西山、ピヴォに福田史織(4)という布陣でゲームに入る。これも新しい形で、上林知民監督の方針「全員でゴールを目指す」が垣間見ることできる布陣だ。

ピヴォとしてゴールを狙う福田(4)
ただ、このピリオード、インドも環境と日本のプレーになれてきたか、ゴールに迫る日本選手に対して素早く密集して日本に決定機を許さない。逆に5分、8m地点で日本のファールを誘って得た右60度からのフリーキックをキャプテンのShefaliがゴールファーサイドポストギリギリに決めて1-4とする。島谷は「なかなかギアを1個あげることができなかった」と語るようにインドを崩しきれない。

相手キャプテンとせる西山(9)
再三、ドリブルで仕掛ける西山がやっと13分に右サイドからカットインして左足でゴールファーサイドに流し込み5-1とする。インドが攻め込むシーンもあったがそのまま試合はすすみ5-1で日本が勝利、決勝に駒を進めた。

今大会6点目となるゴールを決めてガッツポーズの西山(9)
オーストラリア戦に続きプレー時間の長短の差はあるものの、GK2名、FP8名全員がピッチにたった。厳密なプレー時間は計測できていないが、島谷、西山、竹内が長くプレーをしていると感じる。それに続くのが今回日本デビューとなる高校1年生の中山杏珠だ。

相手を背負いながらボールを運ぶ中山(2)
ブラサカ歴3年目、パラ柔道5年目の彼女は初のうめきたに「(拍手、歓声をうけて)今注目されているなって気分で嬉しくなった。緊張しないタイプなので逆にテンションが上がる」と感想を語る。オーストラリア戦よりもインド戦に圧を感じてあまり高い位置を取れなかったと振り返るが、「相手を掴んだら離さないというのが得意」と語る彼女。そのまま相手についていきゴールに迫った彼女。上林監督の目指すスタイルをもしかしたら一番素直に体現しているのが彼女ではないかと感じた。

村田光優(6)もプレー時間は短かったがボールを積極的に前に運んで
もう一つ、今回の女子の大会に限って試験的にビデオ判定が導入されている。これは、VARのように専用のシステムを導入するのではなく、ライブ用に設置されたカメラ映像(1-3台)を元に、チームのクレームに基づいて試合のコーディネーター、第1、第2審判がビデオでチェックするものだ。このインド戦の第1ピリオドで初めて使用された。
さて、17日は、インド対オーストラリアの試合が17時キックオフ。日本の次戦は18日15時から今日の勝者と世界選手権のチケットをかけて再戦する。この週末はいいお天気のようなので、飲み物を片手に彼女たちに声援を送ってはいかがだろうか。
もう一つ、本日よりブラサカ日本代表支援のクラウドファンディングがスタートする。今年で4年目。こちらもぜひチェックして欲しい。



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