LIGA.iブラインドサッカートップリーグ2026第1節が7月26日、品川区立総合体育館で開幕した。2022年に始まり、今シーズンで5シーズン目。参加チームは今までのfree bird mejirodai、buen cambio yokohama、品川CC パペレシアル、埼玉T.Wingsの4チームに加えて、先の日本選手権で優勝したA-pfeile広島BFCが初参戦する。品川CCパペレシアルとbuen cambio yokohamaという、2022年の初戦と同じカードでスタートし、品川とmejirodaiが勝利を収めた。
第1試合:品川CC パペレシアル 1-0 buen cambio yokohama

攻撃を引っ張った川村怜(左)と森田翼(右)
佐々木ロベルト泉、井上流衣を欠く品川は川村怜と森田翼を前線に配する2-2、yokohamaは齊藤悠希と和田一文がアラに近藤凌也がピヴォの1-2-1で応戦。品川が主導を取る形でゲームが始まった。ファーストシュートは品川の森田。品川は、前に張る森田、川村が、yokohamaは相手陣内右サイドに構える和田を起点にそれぞれ攻める。

森田(左)、川村(右)がyokohamaゴールに迫る
夏の湿気でボールが床にくっつく難コンディションと体育館特有の反響の影響か両者ともボールが収まらず決定機を作れない。残り8分を切ったところでyokohamaの齊藤悠希が自陣からドリブルし、ゴールへ12メートルラインからゴールファーサイドに両チーム通じて初めて枠内シュートを放つ。それをGK藤原幸紀がしっかりキャッチ。齊藤の攻め上がりで空いた右サイドに構える川村へゴールスローを送り、川村がそのままカットイン、左足でGKとニアポストの間にズバッと蹴り込んでゴール。

ゴールを決め自陣へ戻る川村
品川の攻めを察知した齊藤は必死に戻ったが「前に詰めきれなかった」と守備がルーズになったことを悔やんだ。一瞬の隙をついた攻撃で品川が先制し1-0で第1ピリオドを終えた。

和田一文(16)のシュートに対して寺西一(14)、藤原幸紀(17)、松下佳生(3)が構える
第2ピリオドも両チームは選手交代なしでスタート。yokohamaは選手交代のカードを切って攻めのパターンを変えるが、元日本代表寺西一とリーグ初スタメン178cmの松下佳生の体を張った守備を崩せない。松下は「yokohamaは個々が強く、(齊藤)悠希さんや和田さんの持ってからのスピードと精神力がすごかった」と振り返った。GK藤原も好セーブを連発し、品川は1-0を守りきり、去年のLIGA.i、今年の地域リーグと対yokohama戦への連敗を止めた。得点を決めた川村怜は、 イングランド遠征から2日後の試合というハードスケジュールだったが「僕以外の選手が非常にハードワークしてくれた」と語った。得点については「キーパーの藤原選手ともそこ(裏を狙うプラン)はずっと話してて、あの瞬間一発ずっと狙っていこうっていうのは言ってた」と作戦がズバリはまったことを窺わせた。
yokohamaの齊藤は「見応えあるゲームはできたかなとは思うんですけど、やっぱり一本きれいにやられたところは悔やまれる」と敗戦を受け止めた。第2ピリオドは品川の右サイドを狙って押し込んだものの、「フットサル出身で体育館には強いなっていうイメージは元々あったので、そこの牙城を崩せなかった」と藤原の壁を認めた。「セットプレーのところは、やっぱりもっと練習しなきゃいけないな」と次節への課題を口にした。

シュートを放つ齊藤悠希(7)

Player of the Matchは攻守に躍動した森田翼に。森澤恭子品川区長より表彰
第2試合:free bird mejirodai 2 – 1 埼玉T.Wings

第1ピリオドの鳥居健人の得点となったFK
LIGA.iではmejirodaiの2勝1分1敗のこのカード。開始早々mejirodaiが主導権を取ろうとする。3分に右に構える園部優月、ピヴォの北郷宗大がシュートを放つもサイドネットへ。枠内に飛んだのは6分の園部のシュート。一方の埼玉は7分に菊島宙がシュートを放つが抑えが効かず大きく枠を外す。mejirodaiの左右に振っての攻撃に対して、埼玉は左に張る菊島へのパスに託すが、園部らの守備に決定的な形が作れない。

北郷宗大(9)のシュートを防ぐ高橋収平(左)
埼玉GKの高橋収平のナイスセーブもありmejirodaiが押すも0-0のまま時間が過ぎ、試合が動いたのは残り37秒。菊島の第2PK付近でのファールでFKを得たmejirodai。キッカーを務めたのはフィクソにはいる鳥居健人。ガイドの鈴木仰から「壁の間が空いている」という情報を受けた鳥居は迷わず足元を狙い、ボールを壁の下をすり抜けるように鋭く蹴り込んだ。「狙い通りのところに行った。自分の中でも完璧だった」と本人が振り返るシュートはGK高橋とニアのポストの間に刺さり、mejirodaiが先制する。

大元壮(23)の積極的なプレーが得点となるFKを呼び込んだ
第2ピリオド、埼玉は第1ピリオドの攻守に動いた助川裕太郎に替えて山中優汰を左アラに送る。mejirodaiが攻め込むが簡単にはシュートを打たせない。しかし、6分その山中の対角へのパスをカットした園部が菊島があがって空いている左サイドにいったん流れてからカットインして、8mの位置でシュート。GK高橋とニアポストの間にボールは飛び、高橋が触るもそのままゴールイン。2-0とリードを広げる。

ゴールを決めて喜ぶ園部優月(青ユニ)
しかしゲームを再開するキックオフを受けた菊島がそのままmejirodaiのフィールドプレーヤー4人をごぼう抜きにするドリブルから右足を振り切ってニアサイドにシュートを打ち込み2-1。久々の豪快な「らしい」シュートで2-1と詰めよる。その後、菊島もゴールに迫るが、mejirodaiが守り切り2-1で白星を上げた。

ゴールを決めて感情を爆発させる菊島(赤ユニ)
惜しいシュートを放った北郷は「チーム一丸となって勝ち切れたことが一番大きかった。ただ個人としては体育館という環境への適応、遠征から帰ってきたばかりのコンディション面でなかなかアジャストしきれなかったのは反省点。次節以降改善していきたい」と振り返った。

助川裕太郎(赤ユニ)は第1ピリオドフル出場、第2ピリオド途中出場と積極的に攻撃に絡んだ
1ゴールを決めた菊島は、「自分のスタートがちょっと遅かった。点を入れてからやっとスタートを切れた感じで、そこが課題。無意識に気持ちで負けてしまっていて、それがプレーに出ていた」と課題を口にした。一方で第2節はホーム開催ということで「初からスタート切って、あのエンジン吹かして、あの今日みたいにバーって行ってよっしゃーってやりたい」と抱負を語った。

Player of the Matchは決勝点となる2点目を決め、攻守に活躍した園部優月
5年目のLIGA.iは、、、

第1試合は多くの観客が押し寄せたが
品川開催は5年連続、開幕戦は4年連続とLIGA.iといえば品川と言える品川区立総合体育館での開催。来賓の森澤恭子品川区長にコールがかかるなど地元への定着を感じさせる開幕だった。ただ、来場者数は歴代三番目の790人。チケットは試合ごとに販売されているので、第1試合だけの観客はすぐに退場する。2試合通しで観戦するコアのファンは100名ほどだろうか、動員力はあるが、ブラサカファンの底辺拡大という意味ではどうだろう。
今回の大きな変化はA-pfeile広島BFCの参加だが、7月14日に第2節の第1試合で free bird mejirodaiと対戦することが案内されたが、試合に向けて1週間を切った8月10日にその試合の「延期」が発表された。第2節は15時から埼玉T.Wings vs buen cambio yokohamaの試合のみとなる。いつもなら開催のプレスと共に、最終節までのスケジュールが日時、場所と合わせて案内されるが今回はこの原稿を書いている8月14日の時点でも第3節以降は決まり次第アナウンスとされている。従来のように各チームが均等に1日1試合戦うの出れば、5節必要だがレギュレーションによれば4節のみとあり、第3節では品川が1日に2試合することになるという川村怜の試合後のコメントから察するに、第3節と第4節で3試合づつ開催を予定しているようだ。ただ、第2節の第1試合が延期されたため、もしこのまま第4節で終了させようとすると少なくとも広島は各節2試合づつプレーする必要が出てくる。「競技力」「興行性」「組織力」を高めることが目的のトップリーグLIGA.i。その真価を求められるシーズンとなりそうだ。


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