愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会のブラインドサッカー男子は19日、予選リーグ第3戦第1試合で日本が韓国を1-0で下し、2勝目を挙げた。第2試合のタイ対インドは3-0でタイ、第3試合の中国対イランは0-2でイランが中国を下した。この結果3日目を終えた時点で、4チームが勝ち点6で並び、得失点差や対戦成績から以下の暫定順位となる。
暫定順位
1位 日本 (勝ち点6/得失点差 5)
2位 タイ (勝ち点6/得失点差 3)
3位 イラン(勝ち点6/得失点差 3)
4位 中国 (勝ち点6/得失点差 0)
5位 韓国 (勝ち点3/得失点差 -1)
6位 インド(勝ち点0/得失点差 -10)
日本 1-0 韓国
開始3分、林健太がセンターからディフェンスを1人かわして9m付近から右足を振り抜く。ボールはファーサイドに突き刺さり、日本が先制する。だが、2点目は最後まで遠かった。
立ちはだかるのは韓国の硬い守備。自陣で低く構え、GKスローからのカウンターを狙う。日本が自陣に入ると、ボール保持者をピヴォ、両アラの三人が三角形で包囲し、自由にさせない。 日本はセンターライン付近でダイレクトパスを左右に通して主導権を握り、ボール支配率75%、シュート25本(枠内13本)。それでも遠目から打ってはブロックされる場面が続いた。
林も同じだった。右からカットインしてファーを狙う形は後半、韓国GKにことごとく読まれ、13本(枠内5本)を放ちながら追加点はならず。「ボールを自由に持てるが故に考えすぎた。相手を見すぎて無理やり打っていた。もう一歩前進して打てば得点になる場面はあった」と自らの判断を悔やんだ。中川英治監督も「1点取って畳みかけるところでクオリティを出せれば、大差も取れる」と課題を挙げた。
大会ならではの刺激もある。総合大会は初めてという林は「他国のブラサカや柔道の選手など、いろんな競技の人と会って話す。すごい熱量を感じる」。監督は無観客だった東京2020パラリンピックに触れ、「今回は見てもらえる。小さいうちからこうした競技に触れる機会になる」と語り、代表チームが「バリアフリー社会のアイコンになれば」と期待を込めた。
気がかりは平林太一だ。前半のタイムアウト以降、左太ももを気にするそぶりを見せ、無理な体勢でシュートしたあと、一旦下がって再度出たが、出場は8分にとどまった。監督は「多分大丈夫」とするが、20日のタイ戦、21日のイラン戦と連戦が続く。「6試合のマネジメント」を掲げる指揮官のもと、韓国が突きつけた密着守備への答えを予選の残り2戦で示せるか。

中央から1人交わして得点を決めた林健太(中央白ユニ)

川村怜(左)もチャンスを作るが決定的なシュートを放てず。

前半10分、齊藤悠希の持ち上がりからのミドルシュートはGKに阻まれたが、可能性を感じさせる一撃。

高橋裕人もサイドからカットインを見せるが、角度が浅く決めきれず。

このように囲まれるシーンが散見された。

チーム1シュートを放った林健太だが、コース取り・打つタイミングはもっと良くなる。期待したい。
タイ 3-0 インド
前半は0-0で折り返した両チーム。ゲームが動いたのは後半1分、タイがYINGCHUROS Suriya(11)のゴールで先制、14分、19分とTHANANWORAKUN Thanakorn(7)がインドのディフェンスを物ともしない豪快な右足からのシュートを決めてインドを突き放し3-0で勝利した。

相手の隙を縫ってシュートを放つTHANANWORAKUN Thanakorn(青ユニ)

ブーツを磨くパフォーマンスを見せるガイドのSOMBOONSAK Phichitchai。
中国 0-2 イラン
前半は中国が押し気味に試合を進める。中国はチャンスと見るやユエン・ジーチィ(10)やリウ・メン(3)が単独単騎で相手陣内に飛び込みシュートをねらう。ただ、イランも常に三人、四人とボール保持者を囲み決定的な状況をつくらない。ただ、守備に比重が多くイランのシュート数は中国の10に対してKARIMIAMALEH Morteza(8)やRAHIMIGHASR Sadegh(9)らの3本だった。
後半も中国が押し気味に進める。チャンスは7分、イランGKがシュートストップの際にGKエリアからはみ出して止めたことでペナルティーを得た。キッカーのリウ・メンが放ったシュートはGK MIRZAEI SOUSEFIDI Mohammad(1)の正面で得点ならず。更に13分、中国は第2PKを獲得する。またもMohammadが良い反応を見せてズゥ・ルーミンのシュートをブロック。得点をゆるさない。逆に15分に流れからKARIMIAMALEH Morteza(8)がシュートを中国ゴールファーサイドに突き刺して、1-0とリード。更にその3分後、ゴールやや左で得たフリーキックをSHAHHOSSEINIARDEKANI Ahmad(11)が直接ゴールニアサイドに叩き込み2-0と突き放した。試合はそのまま進み、イランは前回のアジパラ決勝での雪辱を果たした。

前半、相手を振り切ってシュートを放つMorteza。

チーム半分近いシュートを放ったユエン・ジーチィ。

均衡を破る一撃を放つMorteza。

ガイドのSHOJAEIYAN Meysamaと喜ぶMorteza。

フリーキックが予測の逆をつかれ呆然とするXU Huachu。

IPC会長、アンドリュー・パーソンズも観戦。
あと2試合の展望
日本はこのあとタイ(10/20 10時キックオフ)、イラン(10/21 12時半キックオフ)と大切な2試合を残している。中国は韓国、インドとの対戦を残すのみなので残り二つをしっかり勝ち切り4勝1敗 勝ち点12となることが予想される。タイ、イランはそれぞれ韓国、インドとの対戦があり、3勝は予想できる。日本は残り2試合を連勝すると決勝、一つでもまけると3位決定戦に回る可能性が高い。上述したが、イラン、タイとも今日の韓国のように体を寄せて複数人で襲いかかってくる。相手陣内でのパスによる崩しと、守備のズレをつくスピード、さらには今日の後半で見せてコンビネーションプレーが大切になってくるだろう。特にイランの寄せは早いので、一瞬の逡巡がチャンスを逃す。思いっきりよく戦って欲しい。次に書くレポートが勝利のレポートであることを祈っている。

クラス単位で観戦。この試合が彼らの行動変容のきっかけになることを期待。


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