LIGA.i ブラインドサッカートップリーグ2025 第2節が12月7日(日)、フクシ・エンタープライズ墨田フィールド(墨田区)にて開催され、 第1試合 品川CC パペレシアル対buen cambio yokohamaは、yokohamaの齊藤悠希(7)がLIGA.iにおけるチーム初得点が決勝点となり初勝利を挙げた。第二試合はfree bird mejirodaiが3-0で埼玉T.Wingsに勝利した。その結果、暫定でmejirodaiが1位となり、品川2連覇の可能性は消えた。2026 年 2 月 23 日(月祝)に横浜武道館で初開催される第3節において引き分け以上でmejirodaiの2度目の優勝が決まる。
■暫定順位
free bird mejirodai 勝ち点6
buen cambio yokohama 勝ち点3
品川CC パペレシアル 勝ち点2
埼玉T.Wings 勝ち点1
第1試合 buen cambio yokohama 1-0 品川CC パペレシアル

齋藤のシュートが品川ゴールに突き刺さる!
「もう勝てないんじゃないのか」「来年はLIGA.iに出れないじゃないか」そんなチームの不安をyokohamaの齊藤の右足が振り払い、4年目にして初勝利を収めた。
品川はGK藤原幸紀(17)、フィクソに佐々木ロベルト泉(7)、左アラ 川村怜(5)、右アラ 森田翼(9)、ピヴォ 井上流衣(2)。yokohamaは、GK笹川勇太(25)、フィクソ 中村駿介(77)、左アラ 齊藤悠希(7)、右アラ 和田一文(16)、ピヴォ 近藤凌也(5)。LIGA.i初スタメンのGK笹川を除けばお馴染みのフォーメーション。
試合開始、品川が攻勢をかけるが、ボールがうまく収まらない。アンカーポジションの川村から前線にはる森田、井上へのパスであったり、相手陣内での横パスの交換でミスが目立つ。品川の小島雄登監督も「ボールを保持したかったがうまくいかなかった」と振り返る。

川村(5)もなかなか決定機を作れない
yokohamaからすると「個でしっかり守る(和田談)」形がうまく機能した。近藤やいつもより1段高い位置の齋藤が積極的にシュートを放ち形勢はややyokohamaに分がある展開。11分、GK笹川のスローを左サイドでうけた齋藤がカットイン、佐々木を交わして前に立つ川村の股を抜くシュートをファーサイドへクロスに放つ。「キーパーはブラインドでみえなかったんじゃないか(齋藤談)」というシュートがネットに刺さり1-0とyokohamaがリードを奪う。品川の川村も何度かシュートを放つが決定機とならず、1-0で折り返す。

相対する川村に対し「強い気持ち」でいった和田一文(16)
第2ピリオド開始から、品川の森田、川村、佐々木と積極的にシュートを放つ。川村がドリブルを仕掛けるが yokohamaは、前線の北原開(10)、和田から齋藤、中村としっかりついて決定機を作らせない。特にマークについた和田は「監督とガイド、キーパーと話した戦術の良さ」と謙遜するが、最後まで川村にくらいつき何度も川村へのパスをカットしていた。シュートがとんでも笹川がきっちりブロックしてゴールを割らせずそのままyokohamaが1-0で4年目にして初の勝利を収めた。

第2ピリオド、フィクソでユース世代のコーチでもある中村駿介(77)が積極的に持ち上がるシーンも
和田は「この1年間やってきたことをやり切ろう」、齋藤は「選手個人個人でやれるポジションを増やしてきた」と、今日の勝利は今までの積み上げの結果だったことを試合後に語った。2023年第3節にmejirodaiに0-5と大敗してからは0-1、0-0の試合が続いていた。その壁を破ったこの1勝。和田は「これ(前半から勇気をもって相手に当たっていくプレー)を続けると勝てるんだなと思った」と手応えを口にした。チームの不安に向き合ってきた齋藤は「自分たちはできるっていう自信になると思うし、今日出てない選手も、来れてない選手もうちならもっと戦えるんだなって思ってもらる」と安堵の混じった笑顔で答えた。yokohamaが得たものは何より「自信」。他力本願ではあるが、優勝するチャンスも出てきた。これを機に一皮剥けることを期待する。

Player of the Matchに輝き金子久子理事長より記念品を受け取る齋藤
第2試合 free bird mejirodai 3-0 埼玉T.Wings

試合を決する3点目を放つ園部優月(7)
LIGA.iでの対戦は1勝1敗1分と全くの五分。23年に対戦して2-0でmejirodaiが勝利した時には「菊島宙を抑えて失点なく勝つという狙い通りの試合だった」と山本夏幹監督が興奮気味に語ったが、24年は開幕戦で当たり、パリパラリンピック後で主力に精彩を欠き0-0の引き分け。今年は「選手同士の連動を含め、かなりいい形で3点を奪えて勝てた」と山本監督が語った通り、終始mejirodaiが埼玉を圧倒した試合だった。

菊島(中央、青)に対して厚い守りを見せるmejirodai
スターティングはmejirodaiがGK泉健也(33)、フィクソに若杉遥(14)、左アラに園部優月(7)、右アラに島谷花菜(13)、ピヴォに北郷宗大(9)の布陣。対する埼玉はGK高橋収平(1)、フィクソに山口修一(15)、アンカーに加藤健人(10)、左に助川裕太郎(8)、右に菊島宙(9)が並ぶ。
第1ピリオド、埼玉がmejirodai側にサイドからの攻撃を仕掛けるが、mejirodaiの両アラ+ピヴォがしっかり受けて、特に島谷が菊島に食いつき、自由にプレーさせない。徐々にmejirodaiが攻め込む時間が増える。9分すぎに埼玉陣内左サイドでフリーでボールを受けた北郷がカットインから右足でファーサイドに蹴り込み1-0とリードする。山本監督は「早い時間にゲームを支配する1点をとること」「北郷に1点とってもらうこと」を期待していたがまさに埼玉の前がかりで空いたスペースをついた技アリの一点。「ゲームの90%を占める1点(山本監督)」であった。埼玉はなかなかmejirodaiのゴール前で決定的なシーンを作れず第1ピリオドを終える。

島谷(左)の菊島(9、右)へのプレッシャーが随所にみられた
第2ピリオド、埼玉の菊島は積極的に前にでるが、mejirodaiは3分に園部優月がニアポストとGKの間を縫うシュートを決め2-0とリードを広げる。7分には再び園部がダメ押しとなる3点目を決める。埼玉の個々の選手、特に晴眼の助川の頑張りは「予想外だった(山本監督)」と認めるほどの動きを見せるのだが、チームとしての圧が感じられない。

若杉遥(左)と競る助川(右)。埼玉の選手の動きも決して悪くはなかったが
結局、菊島がドリブルで持ち込むも彼女の得意でないサイドからのシュートが目立ち、まさにmejirodaiがしてやったりの展開。新しいユニフォームで挑んだ埼玉に対して3-0で勝利を収めた。

Player of the Match に輝いた園部。左はプレゼンターの山本亨墨田区長
もっとお客様に足を運んでもらうには

会場内のイベントやキッチンカーも充実していたのだが
例年は第3節の会場となるフクシ・エンタープライズ墨田フィールド。5-600人の観客が今までは訪れていたが、今年はインフルエンザの影響もあってか、330名とやや寂しい開催となった。開幕の第1節に比べてチーム単位での動員も少なかったようだ。
第2試合、第2ピリオド10分過ぎ、スコアは3-0でmejirodaiリードの時にこんなシーンがあった。mejirodaiのFKのタイミングでシーンとしているチームに対して埼玉の菊島充監督は「ここで(選手同士)で喋らなくてどうするの。負けているんだよ。なんで黙っているの」と檄を飛ばした。決して戦意を失っていたようには見えなかった。ただ、有料興行ということを考えるともう少し選手一人一人からこう観客に魅せるプレー、振る舞いもトップリーグとして考えてもいいのではないか、と感じだ。コミュニケーションがブラサカの魅力の一つのはず。選手自らもっと発信して熱をだすべきだろう。観客が選手を盛り立てることもあれば、選手のエネルギーが観客に伝染することもある。その循環が第1節より弱く感じたのが残念だった。
次回最終節は2026年2月23日(月祝)。会場は初開催の横浜武道館。初勝利を挙げたyokohamaも運営の一員として色々と考えていると語っていた。筆者としても何ができるか考え行動したい。



コメント