【ブラサカ】2月23日は横浜へ LIGA.i ブラインドサッカートップリーグ2025最終節 展望とブラサカ初心者へのガイド

Blind Football

ブラサカのトップリーグLIGA.iの最終節が2月23日 横浜武道館で開催される。横浜でブラサカの公式が見れるのは2019年の地域リーグ、2017年の日本選手権以来だ。横浜出身の筆者としてはこのイベントに記事を書く以外で何か貢献できないかと思い、所属する任意団体でのブラサカ紹介イベントをbuen cambio yokohamaの協力で実施した。そのイベントに参加した方への振り返りと、参加できなかった方のために簡単なブラサカの紹介と、当日の試合の見どころをまとめる。

ブラサカとは?

フットサルのコートサイズ(20m x 40m)で行う視覚障害者のための5人制フットサルだ。1990年代にスペインでルールが統一された。日本では2001年に視察団が韓国を訪問したことをきっかけに、IBSA(世界視覚障害者スポーツ連盟)のルールを取り入れるようになり現在に至る。男子は2004年のアテネパラリンピックから正式種目となり、女子は現在2032年ブリスベーンパラリンピックでの正式種目化を目指している。フットサルとの主な違いは以下の通り。

 

1)4人のフィールドプレーヤー(FP)と1名のゴールキーパー、センターガイド、ガイドが最小構成。国際ルールでは男子のFPはアイパッチ、ゴーグルをつけたB1(全盲または光覚)の選手のみで構成。女子の場合、B2(矯正後の視力0.03まで、ないし、視野5度まで)、B3(矯正後の視力0.1まで、ないし、視野20度まで/日本ブラインドサッカー協会HPより)の参加が認められている。なお、日本独自ルールとして、日本選手権やこのLIGA.iにおいては晴眼者(通常の視力がある方)も2名までフィールドに立つことが認められている。

ピッチ内練習前にパッチをつける。その際には審判にチェックを受ける。世田谷の選手へのアイパッチ貼りをチェックする審判の櫻井吏麿(中央 黒)

2)ボールに鈴が仕込まれており、転がると音がすることでFPはボールの位置を把握する。

https://www.b-soccer.jp/assets/img/pages/blind_soccer/rule/003.jpg 日本ブラインドサッカー協会HPより転記。


3)サイドライン上にフェンスが設置されている。この使い方、およびFPが勢い余ってガツンとあたる音も醍醐味の一つ。このフェンスがあることで選手は自由に動き回ることができる。

このフェンス一式数百万円。分解して配送できる構造になっている。日本国内で十数式稼働している

 

4)ゴールポストはフットサルのものより一回り大きく、ハンドボールのゴールと同じサイズ(2m x 3m対 2.22m x 3.82m )。

PK戦で飛ぶ埼玉のGK高橋収平。

 

5)ゴールキーパーの動ける範囲が、ゴール前の5.8m x 2mのゴールキーパーエリアに制限されている。一歩でもその枠からでてプレーするとペナルティーキックを相手に献上する。

こう構えてボールを止めるのはブラサカ特有の形。キーパーはyokohamaの佐川勇太(25)

 

 

6)相手ゴール裏のコーラー/ガイドがアタッキングサードを、ゴールキーパがエンドラインから12mラインまでを、真ん中にいるセンターガイドが残りの中央部のエリアにいる選手に対して声がけする。エリアを跨いでの声がけは反則で相手側に間接FKが与えられる。

近藤凌也(5)にシュートのタイミングを伝えるガイドの鎌野暁斗(右/黒)。GKはmejirodaiの泉健也


7)ディフェンス側は、「Voy(スペイン語で I go)」または「Go」に類する言葉を発しながらボール保持者にアプローチしなければいけない。発していないでボール保持者にぶつかると直接フリーキックが相手に与えられる。

止めようとするmejirodaiの若杉遥(B1、女性)と振り切ろうとする埼玉の助川裕太郎(晴眼、男性)。多様なプレーヤーが同じピッチで協力し、競い合うのがブラサカの魅力

上記のように視覚障害者向けのルールが追加されている。視覚障害者と晴眼のGK、ガイドの声掛けというインクルーシブなコミュニケーションがこのスポーツの魅力でもある。

参考:ブラインドサッカーとは(日本ブラインドサッカー協会)

LIGA.iとは?

2022年より始まったブラインドサッカーのトップリーグだ。エリート化が進む世界のブラインドサッカーの動向を鑑み、日本代表やクラブチームの強化に貢献するリーグを目指して創設された。競技力、組織力という参加条件をクリアした埼玉T.Wings、free bird mejirodai、品川CC パペレシアル、buen cambio yokohamaが参加し総当たり戦で順位を競い合っている。初代チャンピオンは埼玉T.Wings。以下、mejirodai、品川の順で優勝している。得点王は初代が菊島宙(6点/埼玉T.Wings)。以下、園部優月(3点/free bird mejirodai)、川村怜(3点/品川CC パペレシアル)と優勝したチームから輩出されている。去年は第2節で品川の優勝が決まったことを受けて、今年からPK戦で勝った方に勝ち点2が、負けた方には勝ち点1が与えられるというルールに変更された。

第1試合 buen cambio yokohama vs. 埼玉T.Wingsの展望

地元横浜が、1-0で勝利した先日の日本選手権準決勝ラウンドに続いて埼玉を屠るか、それとも埼玉が初代LIGA.i王者の意地を見せて返り討ちするか。横浜のキャプテン代表強化指定の齊藤悠希(背番号7)の右足が火を噴くか、それとも埼玉のエースであり、女子代表のエース菊島宙(9)が復活ののろしをあげるかにまず注目。特に菊島は2月21日に開催されたオーストラリとの親善試合で10得点の大暴れ。このイメージをもってゲームに入られると怖い。

 

代表入りして一段とゴールに対して貪欲になった齊藤悠希(7)。前節のLIGA.i初ゴール、日本選手権での活躍のままいけるか?

菊島宙(中央/青)のシュート。左サイドからのカットインしてゴール右隅というパターン以外のシュートも協力だがそれ以外のパターンがでると怖い

この両チームは晴眼選手の充実も魅力で、横浜は和田一文(16)、中村駿介(77)、埼玉は助川裕太郎(8)、秦駿斗(11)、山中優汰(13)といった晴眼選手の活躍も注目だ。

yokohamaの和田(16/中央オレンジ)。子供に勇姿を見せたいと積極的にゴールに向かう姿に期待

フィクソに入る中村(77)。彼のオーバーラップがyokohamaにチャンスをもたらす

ドリブルでゴールに迫る助川(8)。最近のスタメン起用にゴールで応えることができるか

川村怜(5)と対峙する秦(11)。

LIGA.iで唯一の晴眼者による得点を決めた山中(13)。2点目を期待

横浜は3点差以上つけて勝つと第2試合の結果次第では優勝の芽もでてくる。さてホストチームの意地が発揮されるか注目だ。

 

第2試合 freebird mejirodai vs. 品川CCパペレシアル

mejirodaiにとっては引き分け以上でLIGA.i 二度目の優勝が決まる。先日の日本選手権準決勝ラウンドでは川村のゴールの前に沈んだmejirodai。リベンジを期してくると思う。懸念は怪我人の多さ。怪我人がいなければGK泉健也(33)、FPの永盛楓人(5)、園部優月(7)、鳥居健人(11)、北郷宗大(9)と現、元日本代表強化指定選手でチームが組める。さらに控えにも丹羽海斗(2)(代表強化指定B)、女子代表のキャプテンの若杉遥(14)。島谷花菜(13)と綺羅星のごとく選手が揃いだれがでてもゴールをねらえる。品川は勝っても優勝の可能性はありませんが、男子代表キャプテン川村怜(5)、元代表の佐々木ロベルト泉(7)に、森田翼(9)、井上流衣(2/晴眼)が迎えつ。森田、井上の動きがゲームを決めるかも。ここは前年王者の意地を見せて来年につないでほしいところだ。

ピックアップは成長著しいmejirodaiの北郷宗大(9/オレンジ)。手を前に差し出すことで衝突を回避する

現在得点ランキングトップの園部優月(7/オレンジ)。復帰できるかが鍵

品川のキャプテン森田翼(9)。日本選手権予選ラウンド以来ゴールから遠ざかっている。彼の復調は一つの鍵だ

右アラで先発を務めることが多い井上流衣(2)がシュートを放つようになると勝機も生まれる

 

勝ち点表(2節終了時点)

6点 目白台 (得失点 +4)

3点 横浜  (得失点 0)

2点 品川  (得失点 -1)

1点 埼玉  (得失点-3)

 

得点ランキング(2節終了時点)

2点 園部優月(mejirodai)

1点 北郷宗大(mejirodai)、丹羽海斗(mejirodai)、齊藤悠希(yokohama)

 

横浜武道館から10分ほど歩くと中華街。この週末は春節のイベントもやっています。そちらも併せて是非会場に足をお運びください。会場にはいけないけど、という方にはインターネットライブをどうぞ。

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競技規則

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