A-pfeile広島BFCが初の決勝進出。1月31日に品川CCパペレシアルと決勝戦で激突。ブラサカ第23回日本選手権 準決勝ラウンド

Blind Football
決勝進出を決めて喜ぶ広島のメンバー

1/18 (日)、前日同様に春のような暖かの中、第23回 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権の準決勝が静岡県浜松市のサーラグリーンフィールド(浜北平口サッカー場)にて開催された。国内Topリーグ LIGA.iに参加するチーム同士の対決は品川CC パペレシアルがfree bird mejirodaiに勝ち切り、A-pfeile広島BFCが前年優勝のコルジャ仙台に完勝した。1月31日、町田市立総合体育館で開催されるFINALラウンドの対戦カードは、決勝が広島 vs 品川、3位決定戦が仙台 vs mejirodaに決定した。西日本のチームが決勝に進むのは2014年(第13回大会)のラッキーストライカーズ福岡 以来10大会ぶり。もし優勝すれば2005年(第4回大会)の大阪ダイバンズ以来、19大会ぶりの快挙となる。

参加者、来賓、ボランティアによる記念撮影

 

M41 品川CCパペレシアル 1-0 free bird mejirodai

1点を先制して喜ぶ品川メンバー。中央が川村怜(白シャツ)

日本選手権では2度対戦し、1勝1敗の五分。トップリーグのLIGA.iではmejirodaiが三連勝中での対戦となった。品川の先発はGK藤原幸紀、フィクソに佐々木ロベルト泉、左アラにキャプテン森田翼、右アラに川村怜、ピヴォに井上流衣という馴染みのスタメン。一方の mejirodaiはGK泉健也、フィクソに鳥居健人、左アラ北郷宗大、右アラ園部優月(キャプテン)、ピヴォに成長著しい大元壮という布陣だ。

カットインする大元壮(左)とブロックに走る佐々木ロベルト泉(右)

第1ピリオド後半からの観戦となるが、双方ともに素早い攻守の切り替えが目立つ展開。川村は「相手にボールを握られることを覚悟して守備から入り、立ち上がりの失点を抑える」プランだったと振り返る。また、「相手の早いトランジションに負けないようしっかりハードワークしよう」とチームの意志統一したという。残り20秒を切った場面。mejirodaiがバックパスでGKに戻そうとしたボールはGKエリアをかすめてゴールラインを割り、品川にCKが与えられる。品川はこの相手の隙を見逃さなかった。チームの強い守備が呼び込んだこのCK。それまで外へ外へとCKを流していたのは、そちらにmejirodaiの注意を向けるための伏線だったと川村は明かす。狙い通り、CKからのニアを抉るドリブルでゴールに肉薄した川村はシュートをゴール右上に打ち込み1-0とリードして第1ピリオドを終えた。

カットインしてシュートを放った直後の川村(背番号5)CKからのドリブルコース取りは芸術的

第2ピリオドも品川の守備の意識は高く、深追いせず、素早く戻って体格を活かして強くあたりmejirodaiの動きを封じ込めた。そのまま守り切り、2年ぶりの決勝進出。

 

果敢にチャレンジする北郷宗大(中央、青)

川村は「広島はさらに素早いチームなので、今日以上にハードワークして行きたい。準々決勝、準決勝とチームとしてかなり手応えを感じているので、この感触を継続して決勝戦を迎えたい。国内で一番レベルの高い試合が見られると思うので、ぜひ会場に足を運んで体感してもらいたい」と語った。

井上流衣(背番号2)もゴールまでもう一歩。冷静に詰めれば得点が生まれそう

M42 コルジャ仙台 0-3 A-pfeile広島BFC

先制点となるPKを決めた後藤将起(背番号10)

主力の1人佐藤翔を怪我で欠く前年王者コルジャ仙台が、A-pfeile広島BFCと対戦。仙台はGK佐々木智明、フィクソ千田直樹、左アラ日景淳也、右アラ斎藤陽翔、ピヴォに中学生の堺龍太で挑む。広島は予選第1試合から変わらず、GK村尾竜次、フィクソ森島爽平、左アラ矢次祐汰、右アラ林健太、ピヴォが後藤将起の布陣。

最初のPKはガッチリブロックした佐々木智明(背番号39)だったが

戦前の予想通り、広島が仙台陣内に攻め込み、仙台が堺、斎藤がカウンターを仕掛ける展開。「ドリブルだけでなくパスもできる」と木村陽一監督が語るように多彩な素早い攻めで広島はゴールに迫る。仙台はGK佐々木の声かけを中心に、主に千田、日景、齋藤が守る。9分のPKは佐々木がガッチリブロックする。ただ、広島の速さに翻弄されノーボイなどで10分すぎには5ファール(佐々木談)。以後何度もPKより2m遠い位置で蹴る第2PKを広島に与えた。14分過ぎ、GK佐々木がゴールエリアから出てプレーしたとして広島がPKを得る。「あれだけPK、第2PKを与え、僕も正直冷静でいられなかった」と佐々木が悔やむワンプレー。キッカーを務めた後藤のシュートはゴール左隅に決まり広島先制。その後、17分に林が、そして18分に再度、後藤が決めて3-0と広島がリードで折り返す。

再三右サイドを駆け上がってシュートを放った林健太(紫 背番号2)

第2ピリオド、仙台の攻撃が活性化する。佐々木は「ドン引きしたって絶対に勝てない。まず1点返しにいこう、みんなで点を取りに行こう」と声をかけたという。堺、齋藤が積極的に広島ゴールに迫る。惜しいシュートもあったが最後までゴールを遠く、3-0で広島が初の決勝進出を決めた。

堺龍太(緑 背番号2)は広島を翻弄するシーンを作れた。次が楽しみだ

力強くボールを運ぶ斎藤陽翔。もっとできるはず。3位決定戦は彼の奮起に期待したい

木村監督は「2年前から決勝戦進出を意識していたが、なかなかうまくいかず、やっと、やっと、決勝の舞台に上がれたっていうことで、ホッとした気持ちと、まあ喜びは当然なんですけども、やっとこの舞台に立てるなということで、すごくワクワクしてます」と安堵と喜びを口にした。

そのほかの2試合は

準々決勝で敗退した4チームの争いは、buen cambio yokohamaと埼玉T.Wingsが対戦し、第1ピリオド14分の齊藤悠希のゴールでyokohamaが久々に埼玉に1-0で勝利した。2/23 LIGA.i最終節でも対戦する両者。埼玉がこの借りを返すか、地元yokohamaが意地をみせて連勝するか楽しみだ。

攻守に躍動した齊藤悠希。代表強化指定として過ごした1年の積み上げを感じる

残る1試合はたまハッサーズと新潟フェニックスファイヤーズが対戦し、たまは黒田智成のハットトリックなどで4-2と新潟を下した。

ハットトリック達成の黒田。あくなきゴールへの挑戦には脱帽。

決勝ラウンドの展望

3位決定戦はfree bird mejirodai対コルジャ仙台と奇しくも去年の決勝戦のカードの再戦となる。「正直、厳しい戦いになる。去年も完敗だったがたまたま2点取れてなんとか耐え切れた試合。今日の試合から学んでしっかり試合して3位で終われるように頑張りたい」と佐々木は語った。mejirodaiは去年のリベンジマッチとして試合に挑んでくるだろう。園部、北郷、鳥居、島谷、若杉と男女の代表強化指定でチームが組めるmejirodai。その優位は変わらないだろう。仙台に勝機があるとすれば斎藤陽翔が先制点をとれるか、堺竜太が尊敬する北郷宗大の前でゴールを決められるかではないだろうか。

指示を送る広島の木村陽一監督。品川対策は如何に

そして決勝戦は品川CC パペレシアル対A-pfeile広島BFC。「王者品川」(木村監督)にたいして、若武者広島がどうスピードと運動量で挑むか注目だ。広島の後藤は「(仙台が優勝して)先を越されたなっていう、ちょっと悔しい思いが正直去年あったので、地方チームでもう一度優勝を狙いたい」と意気込みを語った。木村監督はチームのストロングポイントを聞かれて「トランジションの速さと、運動量、ゴールに向かってドリブルする時のスピードとシュートの破壊力」と応えた。サイドでのパスの交換精度は品川をしのぐではないかと筆者は考えている。出場する選手のほとんどが代表、トレセン等で顔を合わせている双方のメンバー。ただ、チームとしての対戦となると日本選手権では過去に一度もない(もしご存じの方がいたら教えてください)。強いてあげるなら2017年に一度Avanzareつくばと広島は対戦している(品川はつくばから分離して設立された経緯がある)。決勝は1月31日。場所は町田市立総合体育館。3位決定戦は11時、決勝戦は14時キックオフ。チケットはこちらから。優勝杯が21年ぶりに箱根の関を越えるか、その目で目撃しよう。

 

得点王ランキング(準決勝ラウンドから集計)

4点 川村怜(品川CC パペレシアル)

    黒田智成(たまハッサーズ)

3点 北郷宗大(free bird mejirodai)

2点 後藤将起(A-pfeile広島BFC)

     矢次祐汰(同上)

     林健太 (同上)

     神谷考柄(新潟フェニックスファイヤーズ)

1点は省略。

12mラインを直すボランティア。彼らが大会運営を支えている

コメント

タイトルとURLをコピーしました